当店の創業は安政元年(1854)。浅草寺(せんそうじ)別院の梅園院(ばいおんいん)の一隅を借り受けて茶店を開いたのが起こりで、屋号の梅園(うめぞの)の名も、寺名の「ばいおん」という漢字を読み変えたものです。
初代が「元祖あわぜんざい」で評判をとり、浅草名物となって150年、甘味専門店として歩んでまいりました。その伝統の風味は、今も浅草見物の甘いもの好きに喜ばれています。
永井荷風の名作『踊り子』の一節にも、「梅園でおしるこを食べようとしたが満員で入れないので…」と出てきて、当時の盛況ぶりがわかります。
これからも古きのれんを守り続けていきます。
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