当店は、幕末に初代・中川鐡蔵が広小路通りに屋台店を出したのが始まりで、明治3年に浅草公会堂前に店を構えて現在に至っております。
名物は、中も縁も平均に、むらなく揚げた大きなかき揚げで、仏文学者の辰野隆博士が、雷門に立つ雷神様の持つ雷太鼓に似ているところから『雷神場』と名付けられました。古くは文豪永井荷風の作品のなかにもしばしば当店を訪れる場面が登場します。また、当店は三代目と幼馴染みという縁があったこともあり、久保田万太郎にもご贔屓をいただいておりました。
にぎやかな浅草にありながら、蔵造りの表玄関を入ると落ち着いた風情に包まれます。池のある中庭を配した数寄屋造りの風流な離れで、心ゆくまで江戸前天ぷらをお楽しみください。
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