澤島さんのJAZZ「名盤」ベスト5。 FDC盤とVogu盤の『Duke Ellington』、『Dixie by Dorsey』、『George Lewis』、『Shelly Manne & CO.』
さて、今日は連載も最後ということで、澤島さんが集めてこられたジャズの名盤からベスト3をあげていただきたいのですが。まず、前々回うかがったデューク・エリントンのコレクションからの2枚、これは別格扱いですね?
はい、エリントンの『Duke Ellington』(FDC:1005と1006)と『Duke Ellington』(Vogue)は特別枠ということで(笑)。
では、いよいよベスト3を!
まず『Dixie by Dorsey(ディキシー・バイ・ドーシー)』(CBS) ジミー・ドーシーは白人のミュージシャンだけど、アルトサックスもクラリネットも抜群に歯切れのいいディキシーを奏でる人。この盤は特にいい。 次は 『George Lewis(ジョージ・ルイス)』(Omega) ジョージ・ルイスの音楽は、ちょっと暗くて、理知的な感じがあって、いわゆる日本人好みなんです。何を聴いてもいいけれど、これは7人編成で、全員が黒人のミュージシャン。「バーガンディー・ストリート・ブルース」なんかは特におすすめ。ぜひ、聴いてください。 そして、最後が 『Shelly Manne & Co.(シェリー・マン&カンパニー』(Contact) ジャズは発生した場所によってニューオリンズ・ジャズ、シカゴジャズ等の経歴があるけれど、その集大成がニューヨークで成長をとげたスイング・ジャズ。なかでも、このレコードはコンボジャズの傑作と言っていいと思う。僕が今、一番好きな1枚です。 以上が、僕の大好きな2枚+ベスト3枚です。エリントンの2枚は未確認ですが、ベスト3はそれぞれCollectables、Storyville、SignatureからCDも出ているので比較的、手に入りやすいと思います。興味を持たれた人がいたら、聴いてもらえたら嬉しい。
ありがとうございました。 ところで、お店でスイング中心のジャズライブもしておられるのだとか!
2000年から始めました。当店の定休日で、しかもミュージシャンの都合も良くて……というような具合ですから、不定期な上に、ご覧のとおり小さな店だから知り合いに声をかけたらすぐに満席。たくさんの人に聴いていただけないのが残念なんですが、2009年も秋と年末にやって大盛況。今年も4月にやる予定です。
どんなバンドなんですか?
友人のバンジョー奏者が、彼の信奉するアメリカ西海岸で生まれたFire House Plus Two(ロサンジェルスのディズニーランドで生まれたバンド)を目指して編成したもので、当店の名前をとってLotus4(ロータス/蓮)と名づけました。 毎回、Lotus4+1だったり2だったりといろいろですが、超一流のミュージシャンが駆けつけたりして、毎回がサプライズ。成長途中のバンドなので、楽しみにしてください。次のライブは2010年4月26日に決まりましたよ。
お蕎麦屋さんでJAZZライブ、最高ですね! 私もぜひうかがいます。 それにしてもこの連載、ジャズと落語……一見、相反する二つの趣味を持っておられるところが、江戸っ子らしいというか、東京っ子らしいなぁーと思いながら拝聴しておりました。何より、どちらもハンパでないところが(笑)。 本当に楽しいお話をありがとうございました!
☆聞き手:太田美代